ゆるふわ大学生ゴリラの15時

デザインを学んだり、経営を学んだりするゴリラです。京都府北部と京都市内に出没。

8月14日 掃除とちいさなお祭り

 朝からしばらくずっと、古民家を掃除していた。あまりに埃っぽいそれをなんとかするためにみんなに指示を出したり、ぼくも働いたりして、鼻が完全に埃にやられた。作業が途方もなく続くように思われ、憔悴しきってしまっていた。掃除というものは、後始末であるわけだから、何かを生み出すでもなく。ただ漫然と片付けるべきタスクが目の前に重く踏ん反り返っている様をみるその数時間は、「今夜の祭り?もういいし俺残って掃除しとこうか?」なあんて後ろ向きな言動の出るほどだった。
 

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 夜は地域の小さな夏祭りで、まずXキャンプ主催の夜店を営業するわけだが、これがなかなか楽しかった。僕は後ろ側でトマトソースを用いてピザパンを作り、前にいる売り子の友人が接客をした。Xキャンプの活動で知り合った少年が、覚えててくれて食べに来てくれたり、なんども買いに来てくれる子がいたり。そんなわけで前の友人注文のたび嬉しそうに振り返るたび、僕も嬉しくて柄にもなく微笑み返してしまった。みんなで一生懸命作ったトマトや、ソースや、色々を、お金を払って買ってくれるそんな様子に、思わず目頭が緩む。

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 時間が来て、店番を交代して、そのあとは二人で祭を楽しんだ。友人は、祭で屋台を見るたびにご機嫌な様子を隠さない。はしゃいで小走りでその場所へ駆けて行った。ここまで嬉しそうにされると、なんともこちらも楽しくなるものである。なかなかに幸せな気分で、祭を見れることに、感謝した。いっぱい色んなものを買った。かき氷、たこやき。友人がまた、食べ物もとても美味しそうに食べるので、ぼくも一緒に食べたくなってついいっぱい買ってしまう。
 少しずつ暗くなり、提灯の光が闇に滲み出すころ、よく知らない歌手の愉快なステージを前に席に座り、二人で話した。どんなことを話したのか、覚えてないが、きっと祭りが楽しいことや、食べ物が美味しいこと、それらをぼんやり話したのだろう。
 

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 この後、僕らは一緒に風呂に向かわなければならなかったし、9時から花火が上がるので、急いで自転車で駆けた。いつしか、友人と自転車を漕ぐことに慣れてきたものだ。暗い中、照らされるのは道だけ、聞こえるのは二人の話だけ、田園の暗闇のなか点々と灯る明かりがどんどん遠ざかる。そのまま風呂に向かって、すごい早めに風呂を切り上げる約束をしたが、友人は遅れてきた。そのせいか、花火はもう始まってしまった。なので僕たちは街が見下ろせる丘に登り、そこからだけしか見てない花火を見た。それがあまりに小さく、二人ともメガネをしてなかったので、かなり微妙だったのかもしれない。しかし、そんな見た手に収まるほどのその花火が僕は好きだった。街が見下ろせる丘から、暗い田や草原の先のなんでもない夏の日常に咲いた花火は、その足元にいる人々の笑顔で見上げる様をありありと思い浮かべさせた。この見下ろせる世界に、僕の友人たちがいっぱいいっぱいに身を寄せ合って、上を笑顔で見上げてる。その全部が見れた気がしてとても好きだったし、そんな、景色を二人だけしか見れないというのがなんとも楽しかった。隣の友人といえば、どうなんだろう。楽しそうだったがそれ以上に申し訳なさそうだったのが逆に申し訳なかった。僕はといえばもうそれで花火が終わるころにも上機嫌だったので、友人に馬鹿みたいなことを言いながら自転車を飛ばして祭りへ急いで戻った。